新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」について
2026年03月01日(日)
肺炎は、日本の高齢者における主要な死因の一つです。
その原因として多いのが「肺炎球菌」という細菌です。
肺炎球菌は健康な人の鼻やのどにも存在する身近な菌ですが、免疫力が低下した際に肺に入り込むと肺炎を引き起こすことがあります。
特に高齢の方や、糖尿病・心臓病・呼吸器疾患などの持病がある方では重症化するリスクが高く、日頃からの予防が大切です。
当院では、新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」の接種を行っています。
肺炎球菌感染症のリスク
肺炎球菌は、通常は大きな問題を起こさないことも多い菌ですが、体の抵抗力が低下すると肺炎などの感染症を引き起こします。
とくに次のような方では注意が必要です。
・65歳以上の方
・糖尿病や心臓病などの持病がある方
・慢性の呼吸器疾患がある方
・体力や免疫力が低下している方
重症化した場合には、高熱、強い咳、呼吸困難などの症状が現れ、入院治療が必要になることもあります。
また、菌が血液や脳脊髄液に入り込むと、敗血症や髄膜炎などの重い感染症(侵襲性肺炎球菌感染症)を起こすこともあります。
このため、ワクチンによる予防が重要とされています。
新しい選択肢「キャップバックス」の特徴
キャップバックスは、成人における肺炎球菌感染症の予防を目的として開発された新しい肺炎球菌ワクチンです。
成人で問題となりやすい菌の型を中心にカバーするよう設計されています。
主な特徴は次のとおりです。
・成人で問題となる菌型をカバーし、侵襲性肺炎球菌感染症の原因となる菌の多くを対象としています。
・結合型ワクチンのため免疫の記憶が残りやすく、基本的には1回の接種で長期間の予防効果が期待されています。
・体内で抗体を作ることで、肺炎球菌感染症の予防に役立ちます。
これまでの肺炎球菌ワクチンとの違い
現在、成人の肺炎球菌ワクチンとしては主に次のものが使用されています。
●ニューモバックスNP(23価):23種類の肺炎球菌の型をカバーする多糖体ワクチンです。必要に応じて、5年以上の間隔をあけて再接種を行うことがあります。
●プレベナー(13価・15価・20価):結合型ワクチンで、小児および成人の肺炎球菌感染症の予防に広く使用されています。
●キャップバックス:キャップバックスは結合型ワクチンで、成人で問題となりやすい菌の型を中心にカバーするよう設計された新しいワクチンです。
それぞれのワクチンには特徴があり、接種歴や年齢に応じて適切なワクチンを選択することが大切です。
すでに肺炎球菌ワクチンを接種している方へ
過去にニューモバックスやプレベナーなどの肺炎球菌ワクチンを接種したことがある場合でも、接種歴に応じて追加接種が可能な場合があります。
一定期間を空けて接種することで、免疫をさらに補強できることが期待されます。
当院での接種について
接種費用 15,400円(税込) ※定期接種対象外
予約制のため、事前にご予約のうえご来院ください。